パレートの法則

- 「アリの実験」 -  アリは、集団のうち2割が食べ物の8割を集めてくる。 勤勉な2割の個体だけを取り出して集団にすると、 そこにもやはり「80対20の法則」が出現する。つまり、 働きアリと思われたもののうち8割がなまけアリになり、勤勉な2割が 食べ物の8割を集めるようになる。 さらに、なまけアリの集団でも同じく「80対20の法則」が出現する。 すなわち、なまけアリの集団から 働きアリが2割生まれ、それらが食べ物の8割を集めてくる。 この法則は、ハチの世界でも同様である。


 パレートの法則   イタリアの経済学者ヴィルフレート・パレート(Vilfredo Pareto)が1897年に提唱。
社会全体の所得の約8割は2割程度の高額所得者が占めているという所得分布の経験則。
成果や結果の8割は、その要素や要因の2割に基づくという一般法則

パレート図
出典:http://www5d.biglobe.ne.jp/~nna/hinntolog0206.htm
 知られている経験則 


(1)上位20%の営業マンが、売上げ全体の80%をあげる。
(2)20%の売れ筋商品が、総売上の80%を稼ぎ出す。
(3)20%の上得意客が、総売上の80%をもたらしている。
(4)サイト訪問者の上位20%が、アクセス総数の80%を占めている。
(5)納税者の上位20%が、税金総額の80%を負担している。
 備 考 


パレートの法則は、全体が20%と80%に分かれるという法則ではない。 「投入、原因、努力のわずかな部分が、産出、結果、報酬の大部分をもたらす」 ことを示している。不均衡の法則と言われることもある。

 パレートの法則の応用 


(1)「最小努力の法則」
1949年ハーバード大学の心理学教授ジョージ・K・ジップ
「資源は労力が最小限ですむように自らを調整する傾向がある」
(2)「ジュランの法則」
1951年ジョセフ・モーゼス・ジュラン
「品質の改善を追及するにあたり、ほんの一部の要因が全体に決定的な影響を与える」
戦後の日本企業の勃興から世界的な「品質革命」へ影響を与えた。
(3)「80対20の法則」「2:8の法則」
1960年代から90年代
「投入と産出、原因と結果、努力と報酬の間には、必ず不均衡が生じ、その割合はおおよそ80対20となる」

 問題解決では 


パレートの法則によると、原因の20%が結果の80%を握っている。 問題解決では、すべての原因を潰そうとせず、上位20%の 原因を潰せば、問題の80%が解決することを示している。

(例)駅前の放置自転車を削減しようとした場合
放置される要因の上位20%を解消したら、自転車の80%がなくなるということだ。

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